日差しが厳しくなる季節。赤ちゃんの日焼け対策事情も気になるところですよね。
かつては「日光浴をさせて赤ちゃんを健康に!」という時代もあったようですが、今はその逆。
紫外線のダメージは“赤ちゃんの肌にも良くないもの”という見方が一般的です。
そこで今回は、赤ちゃんの日焼け止めの必要性やその理由、選び方や使い方について解説します。
紫外線対策について知りたいママ・パパ、これから出産を予定しているプレママまで、ぜひ参考にしていただければと思います。
※今回は、赤ちゃん(ベビー)=新生児・乳児など“幼児手前まで”を想定して執筆しています。
そもそも、紫外線による肌ダメージとは?
紫外線を浴びると真っ先に出るのは、赤み・ヒリヒリ・水ぶくれなどの「日焼け」の症状です。
少し経てば治まるものなので、あまり深くは考えてこなかったという人も多いよう。
しかし、紫外線のダメージの怖いところは長年にかけて蓄積していくという点です。
紫外線対策を何もしていないと、「皮膚がんや白内障などのリスクが高くなる」とも言われており、深刻な健康被害が出る可能性あるため、しっかり紫外線対策をしましょう。
以前よりも「紫外線対策が必要」と言われるのはなぜ?地球温暖化の影響などで「オゾン層」が破壊されているからです。 つまり、日差しを浴びることで「以前にも増して強いダメージがかかること」が明らかになったので、紫外線対策の必要性についてあらゆる分野で論じられるようになったのです。 |
赤ちゃんにも日焼け止めは必要なの?
紫外線の影響をより受けやすい赤ちゃん
人間の表皮・真皮・皮下組織など皮膚の構造は、大人も子供も同じです。しかし、赤ちゃんの肌は角層が薄く「皮脂腺」も未発達。肌の水分量・皮脂量も大人と比べて少ないので、乾燥しやすい傾向にあります。
このような肌の特徴があるので、バリア機能が弱く大人でいう“敏感肌”のように刺激を受けやすい状態にあります。赤ちゃんが湿疹やアトピー、かぶれなどの様々な肌トラブルに見舞われやすいのはこのためなんですね。
赤ちゃんにも紫外線対策を!
産まれたばかりの頃は1日中家で過ごすことも多い赤ちゃんですが、家の中にいても窓から紫外線は入ってきています。
また、少しずつ成長するにつれて抱っこ・ベビーカーなどで外に出る機会も。自分で歩くようになれば、外遊びだってするように。
紫外線は1年中降り注いでいるので、日常生活であっても赤ちゃんも大人と同様に日焼けをします。そのため、赤ちゃんにも紫外線対策が必要なのです。
赤ちゃんの日焼け防止方法
#日常生活
赤ちゃんと一緒にお出かけする際は、紫外線が降り注ぐピーク時(午前10時〜午後14時頃)を避けるのがおすすめです。
ただし、買い物・病院・用事などでその時間に出かなければならない場合は、便利な日焼け対策グッズも活用してみてください。
・帽子
UVカット機能がある赤ちゃん用の帽子は、日差しが強い日のお出かけの強い味方に。
・赤ちゃん用サングラス
目から入ってくる紫外線も侮れません。赤ちゃんの目を守るサングラスは、外遊びが長くなってきたら検討してみて。
・ベビーカー用カバー
ベビーカーにすっぽり被せて使うカバーは、日焼けと虫除け対策どちらも叶う優れものです。
#スキンケア・日焼け止め
・日焼け止め
ベビー用の日焼け止めで紫外線対策をしてあげましょう。
3〜4月頃から紫外線量が一気に増え、5〜9月くらいまでは特に紫外線量が多いシーズンです。
大人と同じように1年を通して日焼け止めを塗るのが良いとされており、海などに行くレジャーシーズンは、特に入念な紫外線対策が必要。
汗をたくさんかくので、日焼け止めが落ちてしまったらこまめに塗りなおすことも大事です。
・保湿
毎日のスキンケアではクリームやローション、オイルなどで赤ちゃんの肌を保湿してあげましょう。
万が一、日焼けしてしまった後は、“冷やす→保湿”の順番で。
・車内の対策
ベビーシートの横に、UVカットフィルムやカーテンなどをつけてあげれば移動時の日焼け対策もバッチリ!
いつから紫外線対策してあげる?
「生後3〜4ヶ月頃」と「6ヶ月以上経ってから」と日焼け止めを塗り始めて良い年齢については、主に2つの意見に分かれています。
病院で赤ちゃんの肌状態を見せる機会があれば、その時に先生に確認してみるのがベスト。
また、日焼け止めを塗れないほど小さな時期は、長袖・長ズボンなどの衣類で紫外線から肌を守りましょう。
なるべく直射日光が当たらない場所にベビーベッドを置くことなどの工夫も大切です。
赤ちゃんの日焼け止めの選び方
大人用と子供用の日焼け止めは違うものです。必ず「ベビー用」を使ってあげてください。
また、塗り直しは2〜3時間おきくらいを目安にこまめに行います。
①紫外線散乱剤がベター
日焼け止めには「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類あります。
そのうち、肌負担が少ないのは「紫外線散乱剤」の日焼け止めです。
また、「ノンケミカル」と書かれているものなど、無添加で防腐剤・着色料・香料などが入っていないものを選ぶと安心。
「WELEDA」や「エルバビーバ」、「アロベビー」などオーガニックブランドのベビー用や、プチプラでは、ピジョンやニベアの日焼け止め(赤ちゃん用)なども人気のようです。
②SPF基準値とは大人と異なる
大人用はSPF35〜50くらいのものが一般的ですが、赤ちゃんの場合は日常シーンではSPF10〜20程度でも十分でしょう。
海やプールなどのお出かけでは、もう少し数値が高いSPF30以上を目安に選んでください。
③塗りやすく落としやすいものを
伸びがよく快適に使えるものやスプレータイプなど、塗りやすさと同時に落としやすさも意識して。
「石けんで落とせます」と書かれているものがおすすめです。
赤ちゃんの日焼け止めの塗り方
外出直前になると他にも準備がありますよね。
少し前のタイミング、20〜30分くらい前に塗っておくと良いでしょう。
顔への塗り方
目とその周辺を少し避けて、全体的に塗ります。
①手のひらに日焼け止めを適量取ります。
②額・頬・鼻・あごなどにのせましょう。
③内側→外側へと向かって優しく伸ばします。目の周辺は避けましょう。
身体への塗り方
衣類で隠れている部分以外は、すべて塗ってあげてください
①塗りたい部位に、直接1本の線のように適量出します。
②らせんを描くよう、すべらせながらのばしていきましょう。
生え際・耳・首の後ろ・手足の甲・腕の内側などは塗り忘れやすいので注意しましょう!
\補足/虫よけも塗る場合の順番は?
日焼け止めを塗った後に、虫よけをスプレーするのが一般的。
ベビーローションでも人気の「アロベビー」には、虫よけとUVカット両方の機能がついたスプレータイプの日焼け止めもあります。
こういったものを活用すれば、便利で時短にもなりますね。
赤ちゃんの日焼け止めの落とし方
外出から帰ってきたタイミングで落としてあげるのがベストですが、難しい場合は、夜お風呂に入れてあげる時でも大丈夫です。
顔の落とし方
①濡らしたガーゼで、顔を何度か拭いてあげます。
②赤ちゃん用の石けんよく泡立て、泡をのせて転がすように洗いましょう。
③ガーゼで泡を拭き取り、泡が残っているところはぬるま湯をかけて流します。
身体の落とし方
①身体をお湯で濡らしてあげます。
②泡立てた石けんの泡で洗いましょう。
③ガーゼを添えながら、十分にすすぎます。
※お風呂上がりは、保湿ケアも忘れずに!
おまけ:赤ちゃんに肌トラブルがあるときはどうする?
#アトピー
アトピーの肌は、バリア機能がかなり低下している状態。そのため、紫外線のダメージも受けやすいと言えます。
心配な場合は、より無添加・低刺激の肌負担が少ないブランドの日焼け止めを選んでつけてあげましょう。
アトピタ「UVクリーム」など、アトピーの赤ちゃん向けのブランドを試してみて。
#乳児湿疹
湿疹や発疹が出ているときは、なるべく紫外線を避けた方がベター。
ただし、外出時は無防備な肌で出かけてしまうと悪化する可能性もあるため、湿疹がひどい部位は帽子や衣類などで保護することをおすすめします。
赤ちゃんの日焼け止めまとめ
大人の肌に悪い紫外線は、もちろんデリケートな赤ちゃんの肌にとっても良くないもの。
ママになると赤ちゃんのためにやることが沢山増えとても忙しいですが、ぜひ日々のスキンケアと合わせて対策をしてあげましょう。
特に、散歩や買い物など赤ちゃんと一緒に外出するようになったら、念入りに紫外線対策を行ってあげてくださいね!
赤ちゃんとママ、一緒に使えるおすすめ日焼け止め
♯アロベビー
新生児から/SPF15・PA++
スプレータイプで、手軽に!
天然成分のみのUV対策と合わせて虫除け効果も備えているため、公園やアウトドアに大活躍です。
♯ヴェレダ
生後1ヶ月から/SPF38・PA++
オーガニック成分にこだわったWELEDAの日本限定UVアイテム。クリームタイプで、乾燥しがちな肌にも優しくのばすことができます。
少し高めのUVカット数値のため、レジャーにも◎
♯ドゥーエベビー
新生児から/SPF20・PA++
資生堂によるデリケートなベビー向けブランドの日焼け止め。
ノンケミカル処方で、低刺激。ミルクタイプでスルスルとつけたいときに◎