〔ブランドインタビュー 〕―HANAオーガニック― 第三話：最初に作ったのは、1本でケアが完結する「乳液」。

―第二話「〔ブランドインタビュー 〕―HANAオーガニック―  第二話：そして出会った、ブルガリアの「ダマスクローズ」。」では、HANAオーガニックの製品に使われているブルガリア産ダマスクローズの収穫の様子や、香り、成分について詳しくお話いただきました。

第三話では、そのローズを最初に製品化した乳液『ムーンナイトミルク』についてお伺いします。

「どれだけ良いローズを手に入れるか」が、勝負。

林田さん：
ずっと私は、メーカーさんと一緒に成分を探索していたんですけれども。

例えば、伝承療法、漢方、アーユルヴェーダ、ハーバル療法、アロマテラピーなんかをずっと勉強していて。ローズだけは、各世界の伝承療法の中のどこにも登場するんです。

 以前、無添加ですけれどもケミカルの化粧品を作っている時って、最先端の成分の情報を得て、化粧品を作るんですよね。

けれど、オーガニックの場合は、“エビデンス”ってどうしても出ないんです。だから、昔から長くたくさん使われているものほど、歴史があって、効果があるわけです。

なので、もうローズしかないな、と思って！「どれだけ良いローズを手に入れるか」が、勝負だと思いました。

リアルコスメ編集長：
ラベンダーやカモミールとは、また違うんですね。

林田さん：
ラベンダー、カモミールは、アロマテラピーの世界ではすごく使われていますけれども、精油由来の部分ではあんまり使われていなかったりとか。

ローズ自体の、植物の持つ魅力に取りつかれて。ローズヒップも取れるし、ローズ自体が乾燥粉末だったりとか。ブルガリアではジャムにもするし、ローズを丸ごと食べるんです。
漢方も、基本的には、つぼみを全部そのまま使っていますし。

そのローズを最初に商品化したのが、『ムーンナイトミルク』

リアルコスメ編集長：
それを乳液にしたのが？

林田さん：
そうですね。『ムーンナイトミルク』です。

リアルコスメ編集長：
今までのお話を聞いていると、最初から「ローズウォーター」とか、「アロマオイル」なんかにするのかな？と、思ったんですけれども・・・！
これを、最初に『ムーンナイトミルク』（乳液）にしようと思ったのはなぜですか？

林田さん：
私は、オーガニックを作るときに、「売るため」ではなくて、「本当に肌に必要なものだけ」を作りたかったんです。当然、いろんなメーカーさんもそうだと思いますが。

十何年、自分がやってきて思ったのは、結局肌に要るものというのは、最初に言った「洗顔」と「UV」だけで。それ以外は本当は要らない。

けれども、そうは言っても、今乾燥するのであれば、使うべきは乳液だと思ったんです。

1本でも、化粧水やオイルと合わせても使いやすい乳液

林田さん：
結局、「皮脂膜」というのは脂と水と混ざっていますし、角質層の保湿も、全部が脂と水のサンドイッチなんです。
日本の女子は、どうしても化粧水が好きだから、水っぽい肌に傾いている方が多く、あと、オーガニック信者は、みんなオイルだけ使っている方がいて。オイルだけを使い過ぎると、今度は自分が皮脂を出さなくなるので、実は干からびていくんです。

・・・と考えていくと、皆さんに乳液が一番使いやすいし、いいんじゃないかなと。

この子（ムーンナイトミルク）をベースにして、さっぱりするのが好きな方はこれを足すし、オイルでも。
この子さえいれば、「ここは、カスタマイズしていいよ」という、そんな感じです。

リアルコスメ編集長：
なるほど。最初にこのムーンナイトミルクを、“オールインワン”として作られたんですね。

林田さん：
最初は、これ一本でも大丈夫という。そうしたんですけれども、皆さん、水気じゃないほうを先に塗るのにちょっと抵抗が。

リアルコスメ編集長：
確かにそうですね。どうしても、水が必要なのかなと思ってしまう人は、多いですよね。

林田：
多いですね。

でも、実際、確かに肌の角質層が硬くなっている時には、水気のもので柔らかくして、ふやかしてあげるほうがいいことはいいんです。
だから、そういう意味では良いと思います。

―こうして、最初に製品化されたのは、1本でオールインワンミルクとして、また化粧水やオイルと併せてもケアできる乳液『ムーンナイトミルク』。

第四話では、林田さんが「本当に肌に必要なもの」と考えるアイテムの一つ「UVケア」のプロダクトについてお伺いします。

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